論文「テニスのゲームを取るために重要なカウント」を読んでみた
テニス関係の論文って案外あるんですね。
鹿屋体育大学の論文で「テニスのゲームを取るために重要なカウント」というのを読んでみました。
2006年の論文なので少し古めですが、面白い内容が載っていたのでご紹介。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpehss/51/1/51_1_61/_pdf/-char/ja
概要
とある男子シングルスの大会にて、1ゲーム内のカウント/ポイントのデータを集計・分析し、ゲームを取得したプレーヤーのポイント取得率が高い/低いカウントを調査したものになります。
収集データ
- 1997年~1998年に行われた「九州学生大会本大会 男子シングルス」の試合、全てのラウンドを対象。
- 対象とした試合数は42試合,選手数は84名。
- タイブレークは分析対象から除外。
- 総セット数 102セット,総ゲーム数 907ゲーム,総ポイント数 6,058ポイント。
結論
論文の結論をざっくりまとめるとこんな感じ。
- 全ポイントの2/3はゲーム取得プレイヤーが取得している。(注意:試合勝利プレイヤーではない)
- ポイント差がある場合は、リードされているプレーヤーのポイント取得率が比較的高い。(特に 0-15, 15-30)
- 30-30, Deuce のポイントを取得したプレーヤーがゲームを取得する確率が高い。
考察
論文を読んでの自分の考察です。
30-30, Deuceが大事というのはその通りだと思います。自分の肌感覚とも合う。
気になったのが「40のいずれのカウント(40-0, 40-15, 40-30)でも、ゲーム取得プレーヤーのポイント取得率が平均より低かった」という点。
実際の試合では40を取り、ゲームポイントを握った時点で「チャンス!」と感じる人が多いですが、そのゲームポイントを取得できる確率はあまり高くない事を肝に銘じてポイントに臨むべき。
という事がこの論文を読んで一番学んだことになります。
ではでは。